角田裕毅は先週末のベルギーGPで力強い予選パフォーマンスを見せたものの、決勝では7番グリッドから6つ順位を落とし無得点に終わった。角田は6戦連続でポイントを獲得できておらず、レッドブルのドライバーとしては、2008年にデビッド・クルサードが7戦連続で無得点だったとき以来、最悪の連続無得点記録となっている。

チームは、角田へのピットインコールが遅れたことが、今回の結果を左右したと明かした。その結果、チームに加入して以来最高の予選パフォーマンスが無駄になってしまった。

一方、Red Bullのソーシャルメディアチームが予定していた角田の撮影を中止したという裏話も報じられている。

Autosportによると、角田は日曜のメディア対応を終えた後、レッドブルのガレージ奥に呼ばれたという。そこには、パフォーマンスエンジニアのリチャード・クックと角田担当のレースエンジニア、リチャード・ウッドが沈んだ表情で待っていた。

2人とも角田の目を「まともに見ることができなかった」とされ、その直後に緊急会議が始まったという。状況の重大さに気づいたRed BullのSNS担当者は、角田の撮影を中止しその場から退いた。

この様子を途中まで目撃していた記者によると、ウッドが会話の主導を取り、角田は静かに耳を傾けていたという。現場の雰囲気は「まるで通夜のよう」だったと表現されている。会話の具体的な内容は明らかにされていないが、レッドブルはこの件を深刻に受け止めているようだ。