
アメリカGP決勝で、角田裕毅が7位入賞を果たした。後半にかけてソフトタイヤでペースを上げたオリバー・ベアマンが猛然と迫り、DRS圏内に入ったあとは一気に緊張感を帯びたが、角田はブロックラインの妙で追撃を封じ込めた。コーナー進入の内側に飛び込んだベアマンは行き場所をなくし、エイペックスの縁石を跨いでスピン。この7位は角田にとって小さくない価値を持つ結果だった。
対照的に、敗れたベアマンは怒りを隠さなかった。フィニッシュ後、彼は角田の守り方を厳しく批判し、次のように語った。
「彼の行為はかなり危険で、僕らが守るべき“レースのあるべき姿”に反しているし、子どもたちに示すべきイメージではないんだ。数周にわたって左右に振ってきて、僕がようやく仕掛けたら反応して動き、1台分のスペースも残さなかった。そんなのはフェアじゃない。僕は回避せざるを得ず、大きなクラッシュになっていてもおかしくなかった」
「ブレーキングゾーンで動くのは危険だし、こういう大きな事故の原因になる。彼は少し“必死”に見えた。今日の守りにもそれが表れていたよ。話し合うつもりはない。彼が変わるとは思えないからね」
一方の角田は正当なディフェンスだったと主張した。
「僕はブレーキングの最中に動いてはいないと思う。残念な形で終わったけれど、そこまで極端に悪いことはしていない。僕は彼のチームメイトじゃないし、トップ10で戦っているだけだ」
角田は7位入賞で貴重なポイントを積み重ね、ベアマンは9位で2点を獲得した。