
F1レジェンドのアラン・プロストは、フェラーリでの苦しい船出にもかかわらず、ルイス・ハミルトンが依然として速さと才能を失っていないと強調した。
40歳となったハミルトンは、サマーブレイク前には「自分は無力だ」とまで語っていたが、休養を経て復帰してからは走りも気持ちも改善している。イタリアGPではグリッド降格ペナルティを受けながらも、10番手から6位まで追い上げた。
「僕たちが前進していることにとても満足している」
と7度の王者は語った。
「少しずつこのマシンを理解できてきている。100%快適に感じられる日は来ないかもしれないけれど、来年のマシンではもっと貢献できることを願っている」
チーム代表のフレデリック・ヴァスールもSky Italiaに対し、明らかな改善が見られたと語った。
「彼は巻き返した。とても良いレースで、7月に苦しんでいただけに彼が再び速さを取り戻したことを嬉しく思う」
「良い週末で、良い雰囲気、良いアプローチだった。それが今後の助けになるはずだ」
4度の世界王者アラン・プロストも、L’Equipe紙のコラムでハミルトンを擁護した。
「フェラーリで勝つことは、他のどこで勝つよりも価値がある。しかし勝てなければ、他のどのチームよりも辛い。それは誰もが知っていることだし、誰もが書き立てる。だが現実は違う。僕はルイス・ハミルトンの才能が衰えたとはまったく思わないし、ましてや消え失せたなんて考えていない」
ヴァスールはモンツァでのチーム全体のパフォーマンスについても「十分に戦えていた」と語った。
「マックスは飛ぶように速かったが、僕たちもマクラーレンにそれほど離されてはいなかった」
一方、チェッカーフラッグを4位で受けたシャルル・ルクレールは、ティフォシの前で表彰台を逃したことに率直な失望を示した。
「よりパワーのあるマシンについて行こうとしたが、その瞬間に温度が一気に上がってしまい、10周にわたってリヤタイヤを守らなければならなかった」
「それで代償を払った。特別な週末にファンのためにもっとやりたかった」
さらに、レッドブルとマクラーレンが速さを見せる現状について尋ねられると、ルクレールは苦しい胸の内を明かした。
「正直、悔しい。僕たちは長い間その瞬間を待ち続けている。近いうちに勝利を争えるチャンスが来ることを願っているが、今はまだそれができない。マシンが足りないんだ」