ニコ・ヒュルケンベルグが、2013年に在籍したサウバーへ復帰することについて「厳しい戦いになる」と語り、チーム周辺の状況と他チームの向上を考慮すれば改善は容易ではないと見通した。

ドイツ人ドライバーであるヒュルケンベルグは、2025年にスイスのヒンウィルを拠点とするサウバーに戻る。サウバーはアウディのワークスチームとしての移行期間にあり、2024年シーズンは苦戦を強いられた。

2024年のコンストラクターズ選手権ではサウバーはわずか4ポイントで最下位に終わり、9位のウィリアムズとの差は13ポイントだった。

ヒュルケンベルグはアブダビGP後、モータースポーツ関連のメディアに対し、次のようにコメントした。

「心配するわけではないが、これは競争の激しいスポーツだ。どのチームも懸命に努力している。
過密な激戦になる。見ての通り、アルピーヌも戻ってきたし、おそらくアストンマーティンも復調するだろう。だから厳しい戦いになるし、やるべきことがたくさんあるのは間違いない。」

しかし、サウバーがシーズン終盤に見せた改善傾向について、彼は少しの光明があるとも述べた。

「だが最近は、少し明るい兆しが見えてきた。ベガスでのアップデートが何かをもたらし、正しい方向に進んだように見えた。」

ラスベガスGPでの新アップデート導入後、サウバーは2024年シーズン終盤で前進を見せた。チーム唯一のポイントはカタールGPで周冠宇が8位に入ったことで獲得された。また、バルテリ・ボッタスはアブダビGPでQ3に進出するなど健闘した。


チームメイト、ガブリエル・ボルトレートへの印象

またヒュルケンベルグは、サウバーの新しいチームメイトであるガブリエル・ボルトレートについても語った。ボルトレートはマクラーレン・ヤングドライバープログラムからの契約解除後、サウバーに加入することが決まっている。

ボルトレートはFIA F2選手権で2024年シーズンのドライバーズタイトルを獲得し、2023年にはF3でもルーキーイヤーに優勝を果たした。

ヒュルケンベルグはボルトレートの進歩を見守ってきたが、直接会ったことはまだないとし、こう述べた。

「F2は誰だって少しは見るものだ。未来を担うドライバーたちが走っているからね。彼におめでとうと言いたい。
F3をルーキーで制し、F2もルーキーイヤーで勝つのは本当にすごいことだ。
最近ではなかなか見られない成果だし、多くの才能を持っていると思う。将来有望なドライバーだ。」

若きチャンピオンとの共演、そしてサウバーの再建に向けたヒュルケンベルグの挑戦に、2025年のF1シーズンは注目が集まる。