
インディカーのパト・オワードが、2026年に新規参戦するF1チーム「キャデラック」から高く評価されているという噂を一笑に付した。マイアミGP(2025年)のスタート時には、グレーム・ロウドンとダン・トーリスの両チーム代表が、バルテリ・ボッタスやセルジオ・ペレスら複数ドライバーと接触していたことを認めていた。一方で、アメリカ人ドライバー起用の噂はここにきて下火になっている。
元ハース代表のギュンター・シュタイナーはRTLに次のように語っている。
「アメリカ人ドライバーを起用することはないと思う。リスクがあまりにも大きすぎるからだ」
「彼らにはF1の経験がまったくない。それが裏目に出る可能性もあるし、それでは誰のためにもならない」
現在、コルトン・ハータの起用は見送られ、アレックス・パロウも参戦を否定しているが、メキシコ出身のオワードには依然としてキャデラック入りの噂が付きまとっている。オワードは現在、マクラーレンのインディカーチームと契約を結んでいる。マクラーレンCEOのザク・ブラウンは、もしもオワードがF1に挑戦するとなった場合についてこう述べた。
「僕としては彼を手放したくないが、行くことを止めはしないよ」
キャデラックF1のアンバサダーを務めるマリオ・アンドレッティは最近、マクラーレンからオワードを引き抜くには「戦いになるかもしれない」と冗談交じりに語っていた。そんな中、オワードはメキシコのメディアMedio Tiempoに対して、噂を完全否定した。
「あれはただの煙と鏡さ。完全なデマだった」
「僕がキャデラックに移籍するって噂は、フェルナンド・アロンソがテイラー・スウィフトと付き合ってるって話と同じようなものだよ」
最新の報道では、アルピーヌを離脱したジャック・ドゥーハンがキャデラックの選択肢に浮上しているとされており、ミック・シューマッハも数カ月前から候補に挙がっている。シュタイナーはミックについて次のように語った。
「僕はミックにはチャンスがあると思う」
シュタイナーは2022年末にハースからミックを放出した張本人でもあるが、今回の評価は前向きだ。
「キャデラックにはF1経験を持つドライバーが必要だ。でも、今F1を走っておらず、かつF1での経験があるドライバーはそう多くはない」
「ミックは人柄も良くて、大きなチームで多くを学んできた」
シュタイナーが言及したのは、ミックがメルセデスのリザーブドライバーとして取り組んできた経験である。
「成功しているチームがどのように機能しているかという知識は、キャデラックにとって大きな助けになるはずだ」