ルイス・ハミルトンのフェラーリでの苦しい挑戦が、ついに新たな低迷期に突入した。ハンガリーGPの予選でQ3進出を逃した後、7度のワールドチャンピオンは自らを「役立たず」と表現した。

「チームには何の問題もない。見ての通り、あのクルマはポールを獲っている。だから、たぶん必要なのはドライバーを替えることだ」

この発言は、数か月前にメルセデスから移籍したばかりであるにもかかわらず、早くも引退の可能性をめぐる憶測を再燃させている。元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、Skyドイツのインタビューでこう語った。

「こういうことは、本当にあっという間に起きる。僕もDTMでまったく同じことを経験した。
僕は1年早くクルマを降りた。もちろんルイスがすぐにそうなるとは思っていないけどね」

ただしシューマッハは、ルクレールの現在の好調なパフォーマンスと、チームの技術的な焦点が彼に向いていることが、ハミルトンの苦戦をさらに深めている可能性があるとも指摘した。

「このまま状況が続けば、フェラーリはどちらかのドライバーを選ばなければならなくなる。
今のルイスは、自分自身をどんどん疑い始めているように見える」

先週、ハミルトンは「アロンソやベッテルのようなフェラーリでの苦い結末を繰り返したくはない」と語っていたが、今まさにそのシナリオに直面しているのかもしれない。元フェラーリドライバーのイヴァン・カペリは、Skyイタリアで次のように語った。

「彼の予選後の発言は、もはや諦めのサインのようにも聞こえる。特に彼が大好きなこのハンガロリンクで、そしてチームメイトがポールを獲った後ではなおさらだ。たとえアップデートが入っても、彼は限界までプッシュすることができていない。彼の本能は、もう変えることはできないんだ」

チーム代表のフレデリック・ヴァスールは、ハミルトンのパフォーマンスを擁護し、次のように説明した。

「許容範囲が非常に狭く、クルマがルイスのドライビングスタイルにまだ対応できていない。我々は、シーズン序盤にルイスが直面する挑戦を過小評価していた。彼は20年間、同じ環境で走ってきたんだ。一夜にして勝利はできない。レッドブルのクリスチャン・ホーナーや、かつてのフェラーリのジャン・トッドがその証拠だ。勝つには何年もかかるものだ」