スプリント予選で、ルイス・ハミルトンにすべてが裏目に出た。SQ1の最初のアタックラップで、7度のワールドチャンピオンはスタブロの進入でスナップを喰らい、バランスを崩した。このミスで初期ラップを決めることができず、16番手タイムにとどまった。

彼は立て直しを図り、SQ1終盤に再度アタックを試みたが、今度はバスストップ・シケイン進入でリアタイヤをロックさせてしまった。その結果、スピンしてコースオフし、残りのドライバーたちが走行を終えるまで動けずにその場に留まった。

セッション後、ハミルトンは当然ながらフラストレーションを露わにし、メディア対応も非常にそっけなかった。何が起きたのかと尋ねられると、

「スピンしたんだ」

と短く答えた。リアのロックだったのかと重ねて聞かれると、

「うん。たぶん、キャリアで初めてだと思う」

マシンの状態について問われると、

「良くない。良くないね。あまり言うことはないよ」

と語った。アップグレードによってドライバビリティが改善されたかという質問には、ただ首を横に振っただけだった。最も言葉を多く発したのは、明日に控えるスプリントレースとグランプリ予選に向けての希望について尋ねられたときだった。

「明日は新しい一日だから、僕たちは……」

と言いかけたが、途中で言葉に詰まった。

「正直、ものすごくフラストレーションが溜まってるんだ。たくさんの努力が注がれてきたのに、今の位置にいるのは本当につらい。だから、明日はうまくいくことを願ってる」