
マクラーレンのランド・ノリスが、アゼルバイジャンGP決勝の終盤に角田裕毅(レッドブル)を追い付きながらもオーバーテイクに至らず、レッドブルの直近パフォーマンスを改めて警戒した。ノリスは「僕らは悪くなかったが、角田についていくのがやっとの周回もあった。レッドブルはコースの一部セクターで本当に信じられない速さだった」と述べ、低ダウンフォース寄りの特性で劣勢を感じたと明かした。
勝負所となった終盤、ノリスはターン1へのアタックを狙い続けたが、わずかなトラクション差とストレートでの伸びを埋め切れず6位の角田を抜けないまま7位でチェッカー。スローピットによるタイムロスでDRS列に嵌まり、前方のローソン、角田を捕まえきれなかった点も響いた。マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は「決定打はクルマの速さだ」としつつ、ピット作業の改善を課題に挙げている。
ノリスは「レッドブルの衰えを騒ぎ立てるのはやめるべきだ」とも強調。フェルスタッペンのポールトゥウィン、角田の堅守が示した通り、依然として特定の条件下ではレッドブルが基準点であるという認識を示した。次戦シンガポールでは路面特性が変わるが、マクラーレンは時折つまずくピットワークと低ドラッグ域での総合力強化が急務だ。