
カルロス・サインツは、もしマクラーレンを離れていなければ、今ごろF1ワールドチャンピオン争いの中にいたはずだと語った。
31歳のスペイン人ドライバーは2019年と2020年にマクラーレンで走り、その後フェラーリへ移籍。2024年までシャルル・ルクレールとコンビを組んだ。スペインの放送局DAZNに対し、サインツはマクラーレンを去った決断が大きな影響をもたらしたことを認めた。
「あのマクラーレンでの2年間は、僕のキャリアの中でも最も充実していた時期で、持てる力をすべて引き出せた時間だった」
「もしあのまま残っていれば、今ごろワールドチャンピオンシップを戦っていたはずだ」
とはいえ、サインツはフェラーリのオファーを受けたことに後悔はないと強調する。
「僕は自分自身に、そしてみんなに証明したかったんだ。僕がその舞台にふさわしいこと、表彰台や勝利を争えるドライバーだということを」
しかしフェラーリは2024年末でサインツとの契約を終了し、7度の世界王者ルイス・ハミルトンを迎え入れた。サインツが真に悔やんでいるのは、他のトップチームから声がかからなかったことだった。
代わりに彼が選んだのは2025年からのウィリアムズ加入だった。
先週末のモンツァでサインツはこう明かした。
「これほど連続して不振や結果の出ない時期を経験したのは初めてだ」
それでも彼は前向きな気持ちを失っていない。
「僕はウィリアムズにいることを本当に幸せに思っているし、ここは僕の将来にとってとても良い場所だと思っている」
「もしウィリアムズを再びトップに引き上げて、いつか表彰台や勝利を達成できたなら、それこそが僕にとって一番の喜びだ。それは僕の人生のプロジェクトなんだ」
サインツはまた、2015年に20歳の新人としてトロ・ロッソからデビューした当時を振り返った。そのとき彼のチームメイトは、まだ10代だったマックス・フェルスタッペンだった。
「夢を果たせないかもしれないと気づかされたんだ。それは人生からの厳しい現実だった。17歳や18歳で、その可能性を受け入れるのはとてもつらかった」
4度の世界王者となったフェルスタッペンとの戦いは、サインツにとって大きな糧となった。
「あの経験が僕の精神を本当に強くしてくれた。あれほどの才能を持ち、レッドブル全体から支援されている相手と競うことで、僕は自分の力をすべて引き出さざるを得なかったんだ」
その後ルノーへ移籍したが、そこは彼にとって満足できる環境ではなかった。
やがてマクラーレンに加入し、サインツは初めてF1で心から居場所を感じることができた。
「マクラーレンは、僕がF1で初めて愛され、支えられ、受け入れられていると実感できた場所だった。それが自信を高め、ドライバーとして成長するきっかけになったんだ」