F1 2025シーズン序盤、ジャック・ドゥーハンの後任として期待を背負ったコラピントだが、ここまで出走6戦で無得点。扱いづらいマシンに苦戦し、順応に時間を要している。

コラピントは、アルピーヌのマシンがウイリアムズより“学習も操縦も難しい”と認めつつ、「ピエール・ガスリーが走れている以上、言い訳はできない」と自らにプレッシャーをかける。現状はレッドブルで苦闘する角田裕毅と似た状況で、ガスリーやフェルスタッペンのように“長年乗ってきたドライバーだけが知る限界”を掴めていないのが痛い。

「もちろん、まだ問題と戦っている。カナダからは一歩前進した感触はあるけれど、特に金曜にパフォーマンスを出せていない。金曜から土曜にかけて大きめの課題に集中していると、細かな改良をする時間がなくなる。レースペースはFP1から強いが、マシンをもっと予測しやすくしないといけない。ウィンドウに入れば速いが、外れると急に扱いづらくなるんだ。ピエールも同じ問題を抱えているけれど、4年も乗っていれば限界を理解している。クルマは速い。それを毎回引き出せていないのが最大の問題だ。もっとドライバーに優しい、予測しやすいマシンに仕上げる必要がある。」

「残りの週末で勝つことに集中している。僕自身は特に予選でタイムを損しているが、チームとしてもまだ“毎戦ポイント圏”には達していない。あらゆる面を底上げしないといけないんだ。」

「カナダの金曜はスピンしまくった。限界を探るにはミスも必要だと思う。金曜から土曜にかけてセットアップとドライビングを煮詰めると一気に繋がるけれど、その工程をもっと早めたい。金曜を良くスタートできれば週末全体が楽になる。今は“クルマを知らない”ことが原因で序盤の自信が足りないんだ。」

「去年のウイリアムズも決して簡単ではなかった。F1マシンに乗るということは日曜のドライブとは違う。でも、それが僕らの仕事だ。速く走るにはマシンに慣れ、快適さを得ることが必要で、知らない挙動があると苦労する。ファクトリーでは問題解決に時間を割いてくれているし、低速コーナーの改善はカナダで成果が出た。パフォーマンスは少しずつ上向いている。遅すぎると感じるけれど、解決策は見つかっている。チームのモチベーションは高いし、僕らドライバーも全力でアルピーヌを再び上位へ導くつもりだ。」