アルピーヌのフランコ・コラピントは、自身の将来に関する憶測が高まる中でも動じていないと強調した。彼は、チーム内に人事再編の噂がないことが「安泰の証」ではないと語った。

22歳のアルゼンチン出身ルーキーであるコラピントは、ここ1か月の間、注目の中心に立ち続けている。オースティンでのチームオーダー違反騒動や、強力なスポンサーによって2026年のアルピーヌ契約がすでに成立しているという噂まで飛び交ってきた。

レッドブル系のドライバーたちが限られた2026年シートを巡ってし烈な争いを繰り広げる中、エンストンの静けさは「コラピントのシートは既に確保されたのでは」との憶測をさらに呼んでいる。

メキシコでDAZNのインタビューを受けたコラピントは、レッドブルやレーシングブルズには多くの噂があるのに、アルピーヌにはほとんどない理由を問われると、笑いながらこう答えた。

「分からないよ。みんなそれぞれ意見を持っているしね。でも最近は、少なくともその意見にはあまり根拠がないと思う。噂もあまりないし、特に何も起きていないんだ」

「チームとしては、まずもっと良いクルマを作ることに集中しなきゃいけない。その上で次の展開を見据えるんだ。僕は今に集中して、1戦ずつ戦っている。最終的に決めるのは僕じゃないからね」

この落ち着いた態度は、オースティンでのチームオーダー問題後に起きた混乱とは対照的だ。あのときアルピーヌは、スティーブ・ニールセン代表の批判コメントを引用したSNS投稿を削除する騒動に発展していた。

それでもコラピントのメキシコGP日曜は、決して穏やかではなかった。アストンマーティンのランス・ストロールと接触し、レース中に苛立ちを見せた。

「押し出されて芝生に乗り上げた。彼がミラーでどこを見てるのか分からないよ。彼はいつも同じことをするんだ」

ルーキーらしからぬ冷静さを保ちながらも、コラピントの心には次戦への闘志が確かに宿っているようだ。