
ピエール・ガスリーは、レッドブルのセカンドドライバー席で繰り返されている苦戦の原因は、ひとつの共通問題ではなく、それぞれ異なる事情から来ていると示唆した。ガスリーは、自らもレッドブルのチームに在籍していた経験を踏まえ、現在同席に立つ元チームメイトの角田裕毅に対する懸念を示した。
今季開幕から3戦目からレッドブルをドライブしている角田裕毅は、これまで10戦中7戦でポイント圏内に入れず、レッドブルにおけるセカンドシートの難しさが浮き彫りになっている。
角田はパフォーマンス不振の理由をRB21の難しいバランスに求めつつ、自身にも非があると認めている。しかしレッドブルのセカンドシートに座ったドライバーたち、角田、ローソン、ガスリー、アルボン、ペレス、リカルドは皆、レッドブルのマシンでマックス・フェルスタッペンと並ぶのがいかに難しいかを証明している 。
だがガスリーは、全てを同列に扱うのは正しくないと強調した。彼は角田が直面する苦境に心から共感しているという。
「うん、彼と話したよ。率直に言うと、セカンドカーっていう点ではみんな同じ一括りにされてしまうよね」
「でも僕にとっては(レッドブルをドライブした時期は)、アレックス(アルボン)やペレスとは状況が全然違ったんだ。そこはあまり詳しく話さないけどね」
「明らかに、ユウキは何かが上手くいっていないようだ。友人として彼には本当に、何とか上手く噛み合ってほしいと思っているよ。みんな彼が何をできるかは分かってる――ただ、僕にはこの状況は正しくないと思えるんだ」
またガスリーは、フェルスタッペンに対するメルセデス移籍の憶測について見解を求められた。
「驚き?それほどじゃないよ。マックスは恐らく、グリッドで最強のドライバーだからね。ドライバーは皆最高のマシンを求めるもので、彼は現時点でそれを手にしていない。だから選択肢を探すのは普通だと思う。彼は4回の世界チャンピオンだ。やりたいことをするかどうかは彼次第だよ。近いうちに答えが出るだろうね」
さらに、もしレッドブルに戻るチャンスがあればどうかと問われると、ガスリーは現在の立場を明確に語った。
「僕はアルピーヌで走っていて、アルピーヌで勝ちたいんだ」