
フェルナンド・アロンソは、自身のF1キャリアを振り返り、「全体として不運なドライバーだとは思っていない」とコメントした。
「自分は不運なドライバーだ」と発言したイモラでの無線が話題となったが、それについてアロンソは、エンジニアとの内部的なやり取りに過ぎないと説明する。
「多くの人は、無線の一部だけを聞いて、その意味を誤解してしまう。でもそれは、僕がレーサー人生でずっと不運だったという意味ではないんだ。僕にとって今年一番の不運は、むしろマシンが競争力を欠いていることなんだよ」
「僕はラッキーチャームとかマスコットとか、そういうのは信じていないんだ。結局は、結果は自分たちが出すべきものを出したかどうかなんだと思う。今年は確かに不運な場面もあったけど、根本的にはマシンが競争力を欠いていたことが一番の問題だった」
アロンソは、これまでのレースを振り返って一つ一つの苦難を思い返す。
「7レースあった中で、ポイントが取れそうだったのは何度かあった。オーストラリアでは、僕のミスでグラベルに飛び出してしまった。中国では3台が失格になってポイント獲得のチャンスがあったけど、2周目でブレーキが燃えてしまってリタイアした。それ以外のレースでも、ずっと競争力不足に悩まされてきた」
「イモラでは久しぶりに競争力があって、ポイント圏内に入れる実力があった。でもそのタイミングでセーフティカーが出た。最初の6戦ではずっと12位を走ってても何も起きなかったのに、いざ上位を狙えるときに限って何かが起きるんだ。だからこそ、車内ではフラストレーションがたまるけど、あれはチームとの非常にプライベートな会話だった」
「だからこそ、その無線はエンジニアに向けた、内輪だけのやり取りだった。文脈を知らずに無線だけを聞いたら意味が通らないかもしれない。でも、それがF1の常なんだよ」
「僕は不運だとは思っていない。F1で2回世界チャンピオンになって、ル・マンでも2勝、WECのチャンピオン、デイトナ24時間レースでも勝った。もしそれでも僕が不運だっていうなら、ここにいる他の18人はどうなるんだろうね」
