
アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、ベルギーGPで負った背中の痛みが悪化し、今週末の欠場も考えたが、最終的にハンガリーGPへの出場を決断。「走る価値はあった」と語った。
44歳のアロンソは、ベルギーGPでの筋肉系の負傷により、金曜のフリー走行1回目(FP1)を欠場。代わってリザーブドライバーのフェリペ・ドルゴヴィッチがマシンを走らせた。しかしアロンソはFP2から復帰し、週末を通して走行。予選で5位を獲得し、決勝でも5位を守り切ってファンを驚かせた。
「こうしてQ3に進出してマシンに乗ってる方が、スパでテレビを見てるより全然いいよね。今回は出場して正解だった。最後尾とかそのひとつ前とかだったら、まあ休んでもよかったかもしれないけど、そんなの自分では選べないからね」
とアロンソは語った。週の初めに受けたMRI検査では、腰の筋肉に小さな断裂があることが判明していた。
「スパのレースでシートを傷めたと思う。座ってるときにちょっと痛みや違和感があるんだ。というのも、その姿勢だと常に同じ筋肉に負荷がかかるからね。バンプでも縁石でも、すべてのコーナーでストレスがかかる。でも我慢できる範囲だよ」
アストンマーティンはアロンソの負担を軽減するため、コクピットに小さな調整を加えた。シートにはエアクッションを使用し、少しでも痛みを和らげようと試みた。
「普通の人だったら2週間は安静だと思うよ。でも僕にはなんとかなると思った」
チームの現場責任者であるマイク・クラックは、慎重な姿勢を見せていた。
「1周でも少ない方がいい。問題ないと自信は持っているけど、無理はさせない方がいい」
アロンソは、今回の好調にはアップグレードの成果もあると語った。シルバーストンで導入されたフロアが復活し、新パーツの性能予測との一致度も高かったという。
「正直、かなり満足している。イモラのフロア、シルバーストンのフロア、スパでのフロントウイング――この3つはすべて期待通りの働きをしてくれている」
しかし、今回の好成績の理由はマシンだけではないと明かす。
「実際にはそれほど大きくマシンを変えたわけじゃない。レイアウトがうちのマシンにピッタリ合ってるんだと思う」