フェルナンド・アロンソは、イモラでの自身のパフォーマンスに満足していなかった。そして新たに公開されたチームラジオが、その苛立ちの深さを明らかにした。アロンソは、最初のバーチャル・セーフティカーが出された時点で「レースは終わった」と無線で発言していた。そして、そこから状況はさらに悪化していった。

アロンソは5番グリッドからスタートしたが、12周目のピットストップで14位まで順位を落とした。その後、オコンのリタイアによるセーフティカーで8位まで挽回したが、すでにアロンソの心は折れかかっていた。

「僕たちのレースは終わった(Yeah, our race is over)。僕らは本当に不運だ。今年はすべてがうまくいかない」

ポイント圏内を目指して懸命に戦い続けたが、46周目には2度目のピットストップが必要となった。その判断を巡って、アロンソとエンジニアのアンドリュー・ヴィザードは激しいやりとりを交わした。

キミ・アントネッリがコース脇でストップした際、アロンソは無線でチームに嘆いた。

「たぶんVSCだろう。できればセーフティカーか赤旗になってほしい。(レースディレクターサイドの)好きなようにしてくれ。」

しかし、ラップダウンのリスクを恐れたチームがピットインを控えるよう指示すると、アロンソは明らかに不満をあらわにした。

「いや、ピットインだ!僕たちは自力で周回遅れを取り戻せる。なぜ僕を走らせ続けたいんだ?入る?入らない?」

「そのまま走ってくれ。」とヴィザードが返すと、

「はあ、もう、頼むよ…(Aw, come on)」

「もう拷問だよ。めちゃくちゃだ。僕は世界で一番運のないドライバーだ!戦略も間違ってる。セーフティカーが出ようが何があろうが、もう助けにはならない。」

レース終了後のクールダウンラップでは、ヴィザードが「よくやったよ。P11だ」と声をかけたが、アロンソの怒りは収まらなかった。

「こんなの不公平すぎる。不公平すぎるよ。」

「ひどいな、ほんとに。」とヴィザードが応じた。

「信じられない。100通りのシナリオがあったとして、99はうまくいってた。でもそれ以外の1つが起きた。」

レース後は以下のように語っている。

「P6とP7が取れていたはずなんだ。100通りのうち、99通りではそうなっていた。マイアミでは最後尾から20秒差で終わった。でも今日は9周で4台を抜いた。最後はユウキのレッドブルと戦っていた。週末全体としては本当に良かった。

信じられないほどの不運だった。次は流れが変わってくれることを願っている。」