
ウィリアムズの再興が現実味を帯びてきた。アレックス・アルボンは、今季のチームが「予想を超える大きな前進」を遂げたと語り、数年ぶりの表彰台をもたらした新体制への手応えを強調した。ジェームズ・ボウルズ代表の下での改革が結実し、2024年の17点から今季は3桁得点へと伸ばしたという事実は、その変化の大きさを雄弁に物語る。アルボン自身も大量得点で貢献し、チームの中核として地位を固めている。
アルボンは「今季のポディウムは想定外だった」と率直に認めつつ、マシン開発と運営の両面で“正しい方向に大きく舵が切られた”と説明する。特に、これまで弱点だった挙動の不安定さやセットアップの再現性に改善が見られ、週末を通じた戦い方に自信が生まれたという。チームは中団の混戦で安定してポイントを拾える力を備え、建設的なアップデート計画が結果に直結し始めている。
もちろん、上位争いまでの距離はまだある。だがアルボンは、シンガポールの不振のような“乱れ”は一時的なものだとし、次戦オースティンでの巻き返しに自信をのぞかせる。ウィリアムズは今や、単発のサプライズではなく積み上げで勝負するチームへと生まれ変わりつつある。