オランダのF1ジャーナリスト、ジャック・プルーイ氏は、アルピーヌがF1チームの売却に向けた準備を進めていると明言している。ルノー傘下で苦戦を続ける同チームは、2026年のワークスパワーユニットプログラムを中止し、今後はメルセデスのカスタマーエンジンとギアボックスを使用する予定である。

だが、それだけではない。ルノーCEOのルカ・デ・メオ氏は、新たなF1エグゼクティブアドバイザーとしてフラビオ・ブリアトーレ氏を招聘。ブリアトーレ氏は、F2やF3で活躍してきたオリバー・オークス氏をチームの新ボスに任命する際に重要な役割を果たした。

プルーイ氏はオランダのZiggo Sportで、「アルピーヌチームはハイテックチーム(英Hitech Team~F2、F3などに参戦。2026年のF1参戦申請は却下され再度申請を模索中といわれる)に移管されるだろう」と予測している。「これまで多くの混乱があったが、フラビオ・ブリアトーレのおかげで状況が動いているのは明らかだ」と述べ、アルピーヌが買収や投資対象として魅力的な存在になることを示唆した。

オランダGPの代表であるヤン・ラマース氏もこの見解に同意している。「ルノーはF1からの撤退を慎重に進めているようだ」と語った。「まず、チームはルノーからアルピーヌにブランド変更し、次にアルピーヌがメルセデスエンジンを採用する。この撤退は段階的に進められている。」

実際、オリバー・オークス氏は2026年にハイテックチームをF1に直接参戦させようと試みたが、この申請は却下された。一部では、チームが過去にマゼピン家と関係があったことや、謎の新たな支援者の存在がこの入札を妨げたとの見方もある。

しかし、オランダのジャーナリスト、リック・ウィンケルマン氏は、ドミトリー・マゼピン氏やその息子ニキータ氏が関与している可能性を否定している。「そうは思わない」と彼は語った。「ニキータ・マゼピンに関する動きは長い間静かであり、彼が再びF1に関わる可能性は低い。」