元レッドブル・ジュニアドライバーであり、トロ・ロッソ(現レーシング・ブルズ、2009年から2011年に参戦)出身のハイメ・アルグエルスアリが、リアム・ローソンと角田裕毅についてコメントした。アルグエルスアリは、ローソンにもう数戦のチャンスを与えるべきであったと主張している。

「リアムは新しいドライバーで、クルマのことも、チームのことも、サーキットのことも知らなかった。少し時間を与える必要があった。」

「今のF1は非常に細かい要素が勝敗を分ける。例えば、タイヤを適正な温度領域に持っていけなければ、グリップを失い、簡単に0.4~0.5秒は失ってしまう。オーストラリアや中国でのリウムのオンボード映像を見れば、彼が全体的にグリップを失っていたことが分かる。

リアムは、見た目ほど悪くないドライバーだ。シーズン序盤で苦しむのは予想できたことであり、時間が経てばそれほど悪くはならなかったはずだ。1~2戦でヒーローから最悪のドライバーになるなんてことは、あり得ない。」

2009年にレッドブル支援のもとF1デビューを果たし、トロ・ロッソで2年半を過ごしたアルグエルスアリは、ローソンの苦戦の要因をさらに掘り下げ、2つの要素を指摘している。

1つは、4度のワールドチャンピオン、マックス・フェルスタッペンの圧倒的な速さであり、もう1つは、フェルスタッペンが2024年型の問題を抱えたマシンをも巧みに操っていた事実である。

「全24戦を通して、マックスより速く走れるドライバーはこのチームには存在しない。彼は恐らく、F1史上最高のドライバーだろう。アンダーステアのクルマでも、オーバーステアのクルマでも、彼はまるで次元の違うように乗りこなしてしまう。全員の先を行っている。」

「“マックスのために設計されたクルマ”という噂は多くあるが、実際には“最速を目指した結果”そのような特性になっただけだろう。マックスはアグレッシブなドライビングスタイルを持ち、“鼻先の鋭いクルマ”を好む。鋭いクルマは速いが、アンダーステアのクルマは遅い。」

「マックスは自分のスタイルに合うよう、マシンのセットアップ方法を完全に理解している。しかし他のドライバーが同じセットアップで走れば、前輪のグリップが強すぎて扱いづらくなり、それを抑えると今度はアンダーステアで遅くなる。」

「これは単に“ベストを尽くせば良い”という話ではなく、“どうすればベストを尽くせるかを理解すること”が必要であり、レッドブルのセカンドカーを担当する誰もがこの問題に直面していることだ。」

そして、角田裕毅について、アルグエルスアリは高く評価している。

「ユウキには失うものは何もない。良い結果を出せば上出来と見なされる状況であり、周囲の期待はそれほど高くない。F1デビュー時も多くの人が疑問視していたが、彼は素晴らしい走りを見せた。私のときもそうだった。“ここはレーシングスクールじゃない”とか、“もっと経験を積むべき”とか言われたものだ。」

「ユウキは一歩ずつ成長し、今ではとてもしっかりしたドライバーだ(now he’s a very solid driver,)。アブダビで行われた昨年のレッドブルテストでも素晴らしい結果を出していたのに、その時はシートを得られなかった。だが今、状況は変わった。もし私が彼の立場なら、プレッシャーはそれほど感じないはずだ。」


しかも今回が彼の母国グランプリであり、鈴鹿は彼にとって非常に馴染み深いサーキットだ。最近のレースも安定しており、気持ちも乗っている。だから彼は良いパフォーマンスを見せるだろうと思っている。

マックスよりは遅いだろうが、0.5秒から0.6秒以上の差は出ないと予想している。ローソンが最初の2戦で示したパフォーマンスよりも良い成績を残すのは十分可能だ。ただ、ローソンに対してこの扱いはフェアではないとも感じている。」

「レッドブルのシートを長く維持できるかどうかは…分からない。レッドブルでは、何が起きるか本当に予測できない。ただ、ここ最近のジュニアドライバーの中では、ユウキが最も良いポジションにいることは間違いないだろう。」