アウディは11月12日、ミュンヘンで開催したブランドイベント「Audi One」で、2026年のF1参戦に向けた新ビジュアルアイデンティティと「R26コンセプト」を公開した。R26は実戦マシンそのものではなく、カラーリングと造形言語を示す“予告編”であり、シルバー(チタニウム)とアウディレッド、カーボンブラックを基調にした幾何学的デザインが特徴だ。デザイン哲学は「明快・テクニカル・インテリジェント・エモーショナル」の四原則に基づくという。
同社はスイスのザウバーを買収し、2026年にワークス体制としてF1に正式参戦する。今回の発表は、その体制移行に合わせてチームの視覚的統一を進める狙いがある。実車は2026年1月に披露予定で、R26はその先駆けとして位置づけられる。
目標については段階的なロードマップを示し、26〜27年は挑戦者としての土台固め、28年に競争力の確立、そして2030年のタイトル争いを明確に掲げた。独メディアや専門媒体も「2030年王座挑戦」を主要見出しで報じ、アウディがF1を企業変革の推進力とする意図を強調している。

