
オスカー・ピアストリは、ハンガリーGPでランド・ノリスにわずかの差で勝利を逃したことについて、「悔しい」と率直に語った。マクラーレンはチーム内で異なる戦略を採用しており、ピアストリの2ストップ戦略は、ノリスの1ストップ戦略に対抗しきれなかった。
この結果、ピアストリのランキングリードは9ポイントに縮まり、夏休み前に厳しい展開となった。24歳のピアストリは、わずかな差で敗れたことに対して「悔しい」と語った。
「気持ちとしては、複雑だったと思う。こんなに僅差でレースを落とした時は、やっぱり悔しい。でも、外から見ればきっと面白いレースだったはずだし、実際に中にいてもエキサイティングなレースだった。だから、全体としては楽しかったよ」
「ただ、勝負に負けた側としては、やっぱりキツいよね。でも、僕たちは全力を尽くしたと思うし、シャルルの前に出ることもできた。彼が最後のスティントで何があったのかは分からないけど、戦略の部分で何か別のことをするべきだったのか、振り返る点はいくつかある。もっとも、それを言うのは結果を見た今だからこそだけどね」
レース中の時点でも、ピアストリは首位のシャルル・ルクレールではなく、チームメイトのノリスを最大のライバルと見ていた。そして、ノリスを追い抜くのは「ものすごく難しい」と思っていた一方で、それが可能だという自信もあった。
「自信はあったけど、それでも相当難しいのは分かっていた。前のクルマに近づくのは簡単じゃないし、追い越すとなればさらに別次元の難しさがある」
「クリーンエアに入った時はかなり速く追いつけたけど、近づけば近づくほど、そこから先は本当に大変だった。中盤セクターにはコーナーがたくさんあって、あるコーナーでうまく走れると、その次のコーナーでは逆に近すぎて苦しくなるような感じなんだ」
「それがとても難しくしていたし、ラップ終盤にある長いコーナーが空力を完全に削いでしまう。だから、最後まで難しい展開だった。たとえ周回数がもう少しあったとしても、結果が変わったかどうかは正直分からない。でも、僕は全力を尽くしたよ」
ピアストリの最後のアタックは、残り2周となったターン1での試みに現れた。しかしブレーキングでロックアップを喫し、それが勝利を逃した要因になったかという問いには、そうは思わないと答えた。
「そんなに大きな影響はなかったと思う。最終ラップまでには再びギャップを詰めることができたからね。でも、言ったように6~7テンポ以内に詰めるのはできても、それよりもっと近づくには、新品のソフトタイヤが必要だったと思う」
「だから、近づけたとしても厳しい戦いになることは分かっていた。でも、チャンスがあると思ったら、それを逃したくないのがレースだ。次のチャンスが来る保証なんてないからね。だから行くしかなかった。もちろん、今になってみれば“あと1周待てばよかった”って思うかもしれないけど、正直言って、1周待ったところで結果は変わらなかったと思うよ」