レッドブル・レーシングのヘルムート・マルコ氏は、リアム・ローソンに対して、マックス・フェルスタッペンを打ち負かそうと思わないよう助言したという。歴代のチームメイトたちがフェルスタッペンに及ばなかった原因について「マックスを超えようと試みたこと」だと分析している。 そして、ローソンには自身の成長に専念するよう求めた。

22歳のローソンは、わずか11戦のF1経験でレッドブルのシートを得た、彼のミッションはフェルスタッペンをサポートし、レッドブルを再びコンストラクターズチャンピオン争いに引き戻すことである。 2024年のレッドブルはシーズン序盤でフェルスタッペンが10戦中7勝を挙げたもの、シーズン中に下降線をたどった。

「彼はマックスの元チームメイトたちが犯した決断を避けなければいけない。 彼らは実験的なセットアップや戦略的な駆け引きでマックスを出し抜こうとした。 しかし、レッドブルではマックス・フェルスタッペンがベストであることを認めるべきだ。そして、自分がどこまで行けるか試してみることだ。『彼を打ち負けかす』という考えでチームに入ってくるべきではない。」

マルコ氏はローソンに目標を提示している。 それはフェルスタッペンとの差を0.3秒以内に考えることである。 2024年、ペレスはスプリント順位を含めた30回の予選セッションでフェルスタッペンを上回ったのはわずか1回だけで、平均で0.5秒以上遅れをとっていた。

「予選で0.3秒以内に留め続けることができれば、コンストラクターズポイントを獲得を狙える。また、ローソンには十分に成長して続けてもらいたい。」

マルコ氏はローソンのメンタルの強さを証明するエピソードとして、2022年のF2時代を挙げた。 当時、ローソンはカーリン・モータースポーツでローガン・サージェントとチームだった。サージェントはウィリアムズF1チームへの昇格が決まっており、新しいエンジンを供給されていたため、0.3~0.5秒速かったという。

ローソンにとって、古いパワーユニットで戦わなければ状況は厳しいものだった。 しかし、彼はその困難を受け入れ、諦めずに全力で挑み続けた。

「ローソンは何もできない状況であることを理解しながらも、戦うことをやめなかった。 結果的に彼は選手権で3位に終わったが、他のドライバーなら絶望して『このエンジンでは勝ち目が無い』と絶望したことだろう」とマルコ氏は絶賛した。