F1ベルギーGPを13位でフィニッシュした角田裕毅は、ポイント獲得を逃したレース展開に大きな悔しさをにじませた。ほんの数秒の出来事ではあったが、チームのピットイン判断と無線連絡の遅れがあり、路面が乾き始めた重要なタイミングを逃し、古いインターミディエイトで1周遅いラップを追加してしまったことが決定的だった。

「全体として、とてもフラストレーションの溜まるレースだったし、ポイントを獲得できなかったのは残念だ。今日はまさにジェットコースターのような展開で、チームとの間にちょっとした誤解があった。最終コーナーでチームからピットインの指示があったけれど、その時にはすでにピット入口を通り過ぎてしまっていたんだ。それは本当に不運だった。その後、ピエールを抜こうと全力を尽くしたけど、ストレートでのスピードがまったく足りなかったし、DRSも効果がなかった。とにかくフラストレーションが溜まるレースだったし、ポイントを取れなかったのは悔しい。ただ、いくつかの収穫もあったと思うし、来週末のブダペストに向けて気持ちを切り替えていくよ。」

チーム代表のローラン・メキースも、戦略面での判断ミスを認め、角田の結果に対してチーム側の責任を強調した。

「ご想像のとおり、我々のチームはあらゆる面で最高レベルの仕事をしているし、僕が出会ったのは非常に結束力の強い、素晴らしいグループだった。今日はウェットコンディションでの走行がほとんどできなかったことが、チームにとって不利に働いた。予選前にはウェットレースを見越してダウンフォースを増やしたけれど、結局ウェットでのレースにはならず、それがレースに影響したのは間違いない。これもレースの一部だ。

ユウキについては、完全に我々のミスだった。マックスと同じラップでピットインさせようと考えていて、ピットクルーもすでに準備万端だったが、コールを出すのが遅れてしまった。それは完全に我々の責任だ。ドライタイヤへの交換を1周遅らせたことでポジションを失い、それが最終的にポイント争いから脱落する原因になってしまった。」

「ただし、ポジティブな点もある。チームは今回のアップグレードパッケージに満足しているし、確実にパフォーマンスが向上したと感じている。クルマのすべての問題が解決されたわけではないが、確かな前進だった。工場での2週間を経て、できる限り多くのメンバーと会って関係を築き、今回レースチームの一員としてダイナミクスに加われたのは本当に嬉しいことだった。現場での流れやプロセスを目の当たりにできたことも素晴らしかった。チームは本当に結束力が強く、全ての仕事が最高レベルで行われている。次のブダペストは今回とはまったく異なる特性のサーキットなので、数日後にどんな結果が出せるか楽しみにしている」