
マックス・フェルスタッペンは、雨によって開始が遅れたF1ベルギーGPについて「遥かに早く始めるべきだった」と主張した。レースは予定よりも1時間以上遅れてスタートした。
午後3時の定刻には比較的乾いたコンディションだったにもかかわらず、FIAのレースディレクターであるルイ・マルケスはレースを赤旗中断とし、長時間の遅延を招いた。
雨が弱まった後も、FIAは慎重な姿勢を崩さず、セーフティカー先導による複数のフォーメーションラップを経たうえでローリングスタートを選択した。
フェルスタッペンはチームラジオでも決定に疑問を呈しており、FIAがスタートを遅らせたことについて「残念だった」と語った。
「つまり、1時間早く始められたということだよ。それがちょっと残念だった。もちろん、シルバーストンのあとにもう少し慎重に対応しようと話し合ったことはわかってる。あの時は本当に水が多かったからね。
でも今回は、それとは逆に待ちすぎてしまって、クラシックなウェットレースを台無しにしてしまったんだ。だから、僕たちはちゃんとウェットレースをしようと努力するか、もしくは『もうウェットでのレースはやらない。乾くまで待つ』って言うしかない。でもそれって、望んでることとは違うよね?
シルバーストンが見せてくれたように、ウェットコンディションでもクールなレースはできるんだ。」
一方で、メルセデスのジョージ・ラッセルは、レースを早く始めるのは「愚かなことだった」と反論した。
「レーサーとしては、いつでも走り出したいし、雨の中でドライブするのも好きだ。でも事実として、オールージュを時速320km以上で駆け抜ける時には、前が何も見えなくなる。ほとんど目隠しをされているのと同じだよ。あれはレースじゃない。ただの無謀さなんだ。
それに、午後4時以降は明らかに乾いてくるのがわかっていたんだから、彼ら(FIA)の判断は正しかったと思うよ。」
レースが始まると、フェルスタッペンは大半の時間をフェラーリのシャルル・ルクレールのリアウイングを見ながら過ごした。ピットストップが遅れたことで、追い抜くチャンスを失ってしまった。
しかしフェルスタッペンは、パフォーマンス低下の原因はピット戦略以上にマシン自体の問題だと語った。
「結局のところ、僕たちが抱えているタイヤマネジメントの問題は、今日も変わらなかった。どんなリアウイングをつけようが、それがレースに悪影響を及ぼすんだ。
クリッピング(電力制御)を少し調整したけど、このウイングを使う時点で、特に今日のようなコースでは、常に苦しむことになる。
でも、僕たちができる限りのことはやったと思う。いくつか変更を加えて、ラップ全体としては走りやすくなった。でも、どこを直せばいいかはわかっている。とはいえ、それを簡単に直せるわけじゃないんだ。」