カルロス・サインツとアレックス・アルボンがともにサウジアラビアでポイントを獲得し、ウィリアムズはランキングで再びハースを上回り、5位に浮上した。サインツは今季最高位となる8位でフィニッシュし、“ベスト・オブ・ザ・レスト”の称号を得た。一方、アルボンもそれに続く9位でゴールした。

サインツは、バーレーンGP後に「間違っ相手と戦ってポジションを落とした」と認めていたが、ジェッダではその反省を活かし、予選6位からスタートして冷静に戦う相手を見極めていった。今回は事前に決めてあったチーム戦略も功を奏し、サインツは、チームメイトのアルボンがドラッグ・リダクション・システム(DRS)を使ってアイザック・ハジャーからポジションを守れるよう援護した。この作戦は成功し、両者は見事に連携して獲得可能な最大限のポイントを持ち帰ることに成功した。

「今日は本当に、非常に良いレースをやり遂げることができたと思うし、そのうえでアレックスがポイント圏内に入るのを助けることもできたので、とても満足している。今季初めてピットストップがやや妨げられ、少し遅れてしまったものの、我々は前へ前へとプッシュし続けることができた。そして、最後のラップでは非常に速いタイムを出すことができて、今日の自分のペースはかなり良かったことを示せたと思う。」

開幕戦ではFW47の挙動を掴むのに苦戦し、バーレーンでは好調な走りを見せながらも接触によりリタイアを喫したサインツだが、ここジェッダではトップ10の中で堂々たるパフォーマンスを披露した。

「シーズン序盤は間違いなくチャレンジングだったが、適応の過程があることは最初から分かっていた。簡単にはいかないと常に警告していたし、段階を踏んで進めてきた。第5戦目でここまでのレベルに達することができているのだから、このまま自分のスタンスを維持すれば、我々は正しい方向に進んでいると思っている。」

一方、アルボンは土曜日の予選でQ3進出を逃し、練習走行での強いペースにもかかわらず悔しい思いをしていた。しかし、グリッド11番手からスタートした彼は9位までポジションを上げ、レース後にはチームメイトのDRSを利用して防御戦を展開するという戦略が事前に計画されていたことを明かした。

「昨日の時点では、ちょっと厳しいかなという雰囲気だったが、チームは素晴らしい仕事をしてくれて、それをひっくり返してくれた。我々はDRSトレインを形成してアイザックにオーバーテイクされないようにした。」
「この戦略については、戦略会議で話していた。実際にはピエールが相手になることを想定していたのだけれど、今日はアイザックがその位置に入ったので、同じことを実行した。そして、それが上手くいったので非常に満足している。」

これにより、ウィリアムズはコンストラクターズランキングで25ポイントを獲得し、5位に返り咲いた。これはハースに5ポイント差をつける数字であり、2024年シーズン全体で獲得したポイント数をすでに大きく上回っているという状況となった。