2024年11月23日、ラスベガスの夜空の下で、マックス・フェルスタッペンが歴史に名を刻んだ。彼はF1の4度のワールドチャンピオンという偉業を達成し、ファンジオ、プロスト、シューマッハ、ベッテル、ハミルトンに続く「4冠クラブ」にその名を連ねた。
※ワールドチャンピオン4回は、アランプロスト(1985年, 1986年, 1989年, 1993年)、セバスチャン・ベッテル(2010年, 2011年, 2012年, 2013年)
ラスベガスGPでは、レッドブルRB20が最速マシンとは言えない状況であったが、フェルスタッペンは冷静に対処した。最後のライバルであったランド・ノリスとのポイント差を守り抜き、総合5位でフィニッシュ。ノリスは6位に終わり、フェルスタッペンが4連覇を果たした。ノリスが必要とされる3ポイントの逆転を果たせなかったことで、フェルスタッペンのタイトルが確定した。
「挑戦の連続だったが、特別なシーズン」
今シーズンを振り返ったフェルスタッペンは、「シーズンは長く、最初の10レースで7勝を挙げ、ほとんどクルージングのようだった。しかし、その後厳しい時期があった」と語った。
「チームとして団結し、改善に取り組み、最後には勝利を手にすることができた。みんなが私のためにしてくれたことに心から感謝している。今はただ安心しているが、それ以上に誇りに思っている」とコメントした。
また、17歳でF1にデビューした当時の自分が、このような偉業を達成できるとは思っていなかったとも語った。「当時は、ただF1の舞台に立つだけで夢のようだった。勝利や表彰台のことを夢見ていたが、それも非常に難しいことだと分かっていた。それが、今では四度のチャンピオンだなんて信じられない気持ちだ」と感慨深げに述べた。
「A very special and beautiful season」
昨年の圧倒的なシーズンを振り返り、2023年の19勝という圧倒的な記録と比較すると、今年は苦しい戦いが多かったと明かした。「昨年の方が楽しかったと言えるが、今年は非常に多くの教訓を得たシーズンでもあった」と語る。
「精神的にも挑戦が多かったが、冷静でいることを学び、チームとして素晴らしい対応ができた。そういう意味で、このシーズンは特別で美しいものだった」と話した。
コンストラクターズタイトルへ向けた次の目標
フェルスタッペンの次なる目標は、レッドブルとともに3年連続のコンストラクターズタイトルを獲得することである。現在、ランキング3位のレッドブルはトップのマクラーレンに53ポイント差をつけられており、残り2戦での逆転が期待される。