元F1ドライバーのクリスチャン・アルバースは、現代のF1ドライバー同士の和やかな関係性に共感しづらいと語った。

アルバースは、オランダ「デ・テレグラーフ」のポッドキャストで、現在のライバルたちが一緒に旅行やトレーニング、さらには私生活でも交流する様子を、自身がF1過ごした時代(2005年から2007年)と比較した。当時はほとんど会話すら交わさず、あからさまに互いを嫌うドライバーも珍しくなかったという。

「土曜日にブダペストで夕食をとっていたんだが、同席していた元チャンピオンがこう言ったんだ。『僕はマックス(フェルスタッペン)だけが本当に優れていると思う』とね。その人は、今のF1の多くのドライバーは少し平凡だと感じていた。『昔はもっと個性があった。今はみんな友達みたいで、一緒に笑っているのをよく見る』と言っていたよ。彼はそのドライバー同士の“火花”がなくなったことを残念がっていたし、ノリスとピアストリの間にもそういう刺激があまり感じられないと言っていたんだ。君もそう思うかい?」

ランド・ノリスとオスカー・ピアストリのコンビ、そして2025年のタイトル争いは時折、コース上で緊張感や接触を生んできた。しかし、マクラーレンは常に彼らの仲の良さを強調し、本人たちもそれに応じてきた。アルバースはこう答えた。

「僕には少し難しいね。もしかしたら、時代や世代が変わっただけなのかもしれない。でも僕の時代はそうじゃなかった。もっと互いに競争心をむき出しにしていたし、チームメイトはまず第一のライバルだった。カードゲームをするために外に出かけるなんてなかったし、交流するのは特別な場面だけだった」

さらにアルバースは、チームメイト同士の本当の友情というイメージは、多くが表向きのものだと示唆した。

「ノリスやピアストリが家で彼女に向かって『あいつは本当にいい奴だ』とか、『ピアストリが勝ってよかったよ』なんて言っているとは僕には思えないね。本当にそんなことが起きていると思う?」