2026年のレースシートを失い、レッドブルのリザーブへと回る角田裕毅のコメントや周囲の発言について、欧州メディア発の記事が相次いでいる。
角田はレッドブル昇格によって「クソ速いレーシングブルズのマシン」(pretty good f**king car )を手放したことだけを後悔しているとコメントした。
「唯一の後悔はVCARBであの「クソ速い」クルマを手放したこと。まるで子供、赤ちゃんを捨てるような気持ちだった。あのマシンは、このレギュレーションが施行されて以来、チームと共に長年かけて開発してきたマシンですから。きっと僕のDNAも入っているはずです。だから、それを逃して、最終的に目指していたレベルに到達できないまま終わってしまったのは、本当に寂しい。でも同時に、ええ、(レッドブルに加入するという)決断を後悔はしていないと思います。今でもね」
シーズン序盤にローソンと交代で昇格した判断自体は、その時点では論理的だった。しかし結果としてRBはシーズンを通じて強力なスピードを見せた。そのまま角田がドライブしていれば、ハジャーの表彰台1回、ランキング10位を上回る結果を出せていた可能性もある。
RacingNews365は、レッドブルとの契約が事実上、他チームとの交渉を禁じる内容だったと報じる。角田自身も、2026年のシートを巡って外部と話す自由がなかったと説明している。motorsport.comの特集では、彼が初めて公に「失望しているし、正直腹も立っている」と感情を吐露した経緯が整理されている。アブダビGP前には「多分まだ“来年走らない”実感が湧いていない」とも語っており、その戸惑いを伝えている。
一方で、パドックからの角田のシート喪失を惜しむコメントが出ている。アレクサンダー・アルボンは角田を「非常に才能あるドライバー、F1シートに値する」と評した。ルイス・ハミルトンも角田がシートを失った点について「(才能とは)別の何かがあることは明白」と彼の速さを評価している。オーストラリアのNews.com.auは、オスカー・ピアストリの母ニコルがSNS上で角田を「息子以外で一番好きなドライバー」と公言し、「養子にしたい」と冗談を飛ばしてきた過去も含めて紹介している。

