角田裕毅が、ラスベガスGP後に「全てが僕に逆らっているようだった」と吐露した。今季最高位が6位1回、ランキング17位と、厳しい現実の中で落胆を隠せなかった。予選における空気圧設定の失敗とパワーユニット交換によりピットレーンスタートとなり、ハミルトンやアントネッリが後方から追い上げてポイントを獲得する中、マクラーレン勢の失格による繰り上げ後も12位止まりだった。
勝負どころと見た早めのピットインは、直後のバーチャル・セーフティカー発動により完全に裏目に出た。角田は「VSCがピット後すぐに出てしまい、狙っていたアドバンテージが全て消えた」と運の無さを嘆き、
「今のところ、すべてが僕にとって不利に働いているように感じる。運も、何もかも。運という言葉は好きではないのですが、今週末は本当に、本当に運が悪かったように感じる。予選まで持っていたペースを活かせなかったのは奇妙だし、イライラする。ただただ無駄にしているだけ」
と肩を落とした。チーム代表ローラン・メキースも「ポイントは予選の時点で失っていた」と認め、トラフィックを避けるためにリスクの高い戦略を採ったが「今日はそれでも足りなかった」と総括する。戦略面でも後押しできなかったことを示唆する発言だ。
一方で角田は、フリー走行ではフェルスタッペンと互角以上に戦えたセッションもあったと強調し、「ペース自体は示せた」とコメントしている。レッドブルがまだ2026年以降のドライバー体制を公表していない中、残り2戦でどこまで存在感を示せるかが焦点となる。

