ラスベガスでタイトル争いが決定的な局面を迎える中、ザク・ブラウンの著書に収録された内容が、マックス・フェルスタッペンのレッドブル内での影響力に対する長年の批判を再燃させた。

ザク・ブラウンは英紙テレグラフに対し、マックス・フェルスタッペンは時に“いじめっ子”のようになり、その傲慢さが走りに表れることがあると語っていた。今回、発売予定の著書『Seven Tenths Of A Second』で再び矛先を向けた。ブラウンはこう綴っている。

「もう一つの例は、マックス・フェルスタッペンがレッドブルで築いている“支配”だ。あえて“支配”と言う。時々、本当にマックスがチームを動かしているように感じる。皆が彼に従属しているように見える。皆が彼を恐れているように見える。」

ブラウンは、マシンがフェルスタッペンのために極めて特化して作られており、他のドライバーが効果的に操るのは難しいと主張している。また、レッドブルは強力なチームメイトを敢えて選ばないと指摘する。

「レッドブルはマックスの脅威になるようなセカンドドライバーを選ばない傾向がある。そうでなければ、カルロス・サインツが2025年の明白な選択肢になっていたはずだ。」

フェルスタッペンを「天才的なドライバー」と評価しつつも、ブラウンはチームが彼を満足させることに依存し過ぎていると語る。

「彼らはマックスを失うことを恐れている。そして、その恐れに対処するために選んだ方法は、とにかく彼を最優先で満足させることだ。もしそれが“一人のドライバーのためのチーム”、つまり小さな帝国のようになったとしても、それを受け入れてしまう。」

ブラウンはその姿勢を、現在のマクラーレンの方針と明確に対比させる。

「僕はマクラーレンでそんなリーダーシップを取りたくない。不公平で、競争を抑えつけるようなやり方は、僕たちの企業文化には存在しない。」