
ハミルトン、V10エンジン復活の可能性に期待
近年のF1は、重く静かなハイブリッドパワーユニット時代に突入しているが、F1 CEOのステファノ・ドメニカリや、FIA会長のモハメド・ベン・スライエムらがV10回帰の可能性に前向きな発言をしている。一方で、メルセデス代表のトト・ウォルフやフェラーリ代表のフレデリック・バスールは、2026年の新ハイブリッドエンジン導入に集中すべきだと主張する。
「新レギュレーションの1年前に、さらに先の未来の話をするのは、我々が世界に発信したいメッセージをかき消してしまうリスクがある」
— トト・ウォルフ
ハミルトンは異なる見解を示した。フェラーリのストリートイベントが開催されたミラノで、今後のF1に望むことを問われると、こう語った。
「20年後もエキサイティングなレースがあり、素晴らしいサウンドのクルマがあることを願っている」
「完全に電動化されるのは望まないが、持続可能な形でV10やV12エンジンが復活し、ゼロカーボンフットプリントを達成できるようになれば最高だ」
— ルイス・ハミルトン
フェルスタッペン「V10復活の話は慎重にすべきだ」
一方で、マックス・フェルスタッペンは、V10復活をめぐる議論が加熱しすぎていることに慎重なコメントを残している。
FIA会長のベン・スライエムが「持続可能な燃料の導入により、2030年には軽量で大音量のV10エンジンが現実的になる」と発言したことに疑問を投げかけた。2026年からハイブリッド「パワーユニット」時代を加速させる、このタイミングでは、話の順番が相応しくないと言う。
「とても良いアイディアだとは思うけど、それが実現可能かどうかが問題だ」
「あまり声高に言いすぎるのではなく、こういう話は裏で検討を始めたほうがいい。それがみんなのためになる」
— マックス・フェルスタッペン