クリスチャン・ホーナーが語る角田裕毅の将来:2025年が分岐点となる可能性

レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、2025年シーズンにおいて角田裕毅がレッドブルのトップチームで必要とされない場合、彼を手放す選択肢を検討する可能性があると示唆した。このコメントにより、角田の将来が新たな段階を迎える可能性が浮上している。

角田は過去2シーズンにわたり、ニック・デ・フリース、ダニエル・リカルド、そしてリーアン・ローソンといったチームメイトとの比較で優れたパフォーマンスを見せ、予選・決勝ともに優位に立ってきた。しかし、2025年にはローソンがセルジオ・ペレスの後任としてトップチームに昇格する中、角田は引き続きレーシングブルズでの参戦となる。

ホーナーが語る「限界」と「新たな可能性」

ホーナーは角田について次のようにコメントしている。

「正直に言えば、2025年が重要な年となることは間違いない。サポートチームに5年間も在籍し続けることはできない。いつまでも2番手でいるわけにはいかない。」
「その時点で放出するか、何か別の方法を考える必要がある。」

この発言は、2025年以降の角田の進路について早期に決着をつける意図があるとみられる。ホンダがエンジンサプライヤーとしてレッドブルから撤退し、アストンマーチンと提携を開始する2026年以降、角田が新たな環境を模索する必要性が示唆されている。

角田への期待と課題

2025年は引き続きレーシングブルズに残留し、パフォーマンスを証明することが求められる。ホーナーは角田に次のような期待を寄せている。

「彼とは話をした。『和牛を楽しんでいる』と言っていた。彼のモチベーションは、自分がチャンスを得る価値があることを示すことだ。」
「レーシングブルズは来年、リアサスペンションやギアボックスを含むレッドブルのコンポーネントを活用し、さらに進化することを目指している。その中で彼自身が自らの力を証明する必要がある。」
「この世界では状況が非常に速く変わる。9か月前にはローソンが2025年のドライバーになるとは誰も思わなかったはずだ。彼もそれを理解しており、自分が次の扉を叩くべき存在であることを証明しなければならないとわかっている。」

角田の選択肢と展望

角田にとって最大の課題は、2026年の新エンジン規則を見据えた多くのチームが既にラインアップを確定している点である。しかし、新たに参戦するキャデラックチームや、ホンダと提携するアストンマーチン、ハースなど、将来的に角田にとっての選択肢が広がる可能性も残されている。

2025年は、角田がその才能と価値を再び証明するための重要な年となるだろう。F1の世界で状況が急速に変化する中、彼が次なる一歩をどのように切り開くかに注目が集まっている。