
角田裕毅は、オーストラリアGPを前に、自身のレッドブルとの関係について、昇格の第一候補ではなかったと振り返り、フラストレーションを抱えていたことを明かした。
これは2024年シーズンでチームメイトであった、ダニエル・リカルドとリアム・ローソンの両者を上回る成績を残したにもかかわらず、レッドブルのシートにローソンが起用されたことに対するものだった。
「ヘルムート、クリスチャン、ローレンから3回くらい電話があった。まず最初はヘルムートだったと思う。そこで最終決定を聞いた。
まあ、文句を言っても仕方がないし、グダグダ言っても意味がない。だから、『分かった』と言っただけ。『OK、頑張って』と。それだけだった。結局、自分はこれまで通りやるしかないし、考え方は変わらない。レッドブルのシートを獲得したいと思っている。でも、決定を下すのは自分ではなく、彼らだ。」
「理由については特に聞かなかった。クリスチャンが『パフォーマンスの問題ではない』と言っていた。ほかの人から聞いた話では、それは『政治的な決定』だということだった。正直、クリスチャンが具体的にどう言ったのかは、もう分からない。」
「でも、別に気にしなかった。何を言われようと、それが本当なのかどうかは分からないし。結局、自分は自分の気持ちを伝えたし、来シーズンに向けてモチベーションがあるということだけを話した。それだけだ。その後、ほかの人からいくつかの理由を聞いた。でも、それが本当にパフォーマンスの問題ではないなら、何か別の理由があるということだ。もう仕方がない。」
「今は未来に集中しているよ。より総合的なドライバーになれるよう努力するだけだ。『お前はこれが苦手だから』とか『あれがダメだから』と言われることがないように、どのチームからも認められるようなドライバーになりたい。」
しかし、同じマシンをドライブした殆どのグランプリで自分を下回ったローソンが選ばれたことについて「フラストレーション」を感じたことを認めている。
「なぜこうなったのか、いまだに完全には理解できていない。でも、F1の世界については以前よりも理解できるようになった。決定の理由について、ある程度は分かる部分もある。でも…納得はできない。理由を考えようとすればするほど、余計に混乱するだけだ。」
「正直、ある程度は覚悟していた。怒りというよりは…シーズン中はフラストレーションを感じていた。特にカタール、テキサス、メキシコの時期あたりではかなり気持ちの整理が難しかった。
一度も第一候補になったことがなかったんだ。常に他の誰かが先に考慮される。例えば、ダニエルに勝ったのに、次に来たローソンが最初に考慮される。彼はF1での経験も少ないのにだ。それが理解できなかった。だからこそ、この決定は全く納得がいかない部分もあった。」
「だからこそ、昨シーズン中はフラストレーションをコントロールするのが難しかった。感情をレースに持ち込まないように、一貫性を保つように努力した。シーズンが終わったあとは、今後自分のパフォーマンスをどう見せるかだけを考えるようになった。」

