F1シンガポールGPの予選Q1終盤、ターン11手前でピエール・ガスリーがマシントラブルで停止しイエローフラッグが提示された。この対応を巡り、角田裕毅、ニコ・ヒュルケンベルグ、ガブリエル・ボルトレートの3名に対して、スチュワードが出頭要請を出した。いずれも「イエローフラッグ下の減速義務の疑いによるものだ。

現場では、ガスリーの停止でターン11進入側にイエローフラッグとフラッグパネルが作動。該当区間を通過した複数のドライバーがその後のラップを更新していた点が論点となっている。状況整理として、当該黄旗の直接要因や各車の通過条件は「Q1残り数秒でのガスリー停止→イエローフラッグ掲示」という流れで、通過タイミングや視認性、チームからの無線警告など個別事情が勘案される見込みだ。

一方で、当初は記録対象に含まれていたジョージ・ラッセルとランス・ストロールは、その後の確認過程で不問となった。ラッセルは黄旗提示直後の最初の通過車で、旗の視認性や管制登録のタイミングに納得性のある事情があったと報じられている。

審議の結果、当該区間の減速義務不履行が認定された場合は、問題のラップタイム削除やグリッド降格などの処分が科される可能性がある。まずは該当周のラップ無効化が第一選択肢となり得るが、悪質性や危険度、周辺状況(イエローフラッグの掲示形態や視認性、無線での警告有無)も勘案されるのが通例だ。正式判断は聴聞後にFIAが決定文書として公表する。