レッドブルの角田裕毅が、アゼルバイジャンGPで今季自己ベストとなる6位(予選6位/決勝6位)を記録した要因について、「自分の走りの整理」と「週末のプログラム、進め方の見直し」が効いたと語った。直近の数戦で掴んだ手応えをバクーで形にし、終盤は首位争いのマックス・フェルスタッペンを後方支援しつつ、ランド・ノリスの追い上げを抑えてフィニッシュしている。

角田は夏の終わり以降、シミュレーター作業を増やし、ブレーキングやロングランの組み立て方を含むアプローチを刷新したという。モンツァ以降に「何かを解放できた」と感じ、その積み上げがバクーでのペース安定につながったとみられる。チーム代表のロラン・メキースも「今年の彼のベストレース」と評価し、終盤にノリスを抑え込んだ持続的ペースを称賛した。

「(モンツァ後に)アプローチを見直して、シミュレーターなど追加の取り組みが少しずつ実を結んできた。週末の組み立てを整えたことが長所を引き出した」

週末序盤のフリー走行ではロングランの良化を確認。「方向性は良い。特にロングランがポジティブだ」と語っており、短時間で信頼を積み上げていくバクー流の走り方にも手応えを示していた。元々タイヤマネジメントには定評のある角田にこの流れが加わり、決勝での安定した力につながった格好だ。

また、チームとしてはフェルスタッペンのタイトル争いを後押しする戦略も同時に遂行。角田は自身のベストリザルトを得つつ、レース全体でチームメリットを最大化する役割を果たしたと振り返っている。