リアム・ローソンは、アゼルバイジャンGP決勝で、3番手スタートを活かして自身最高位となる5位でフィニッシュ。レッドブルの角田裕毅の前でゴールし、キャリアにおける大きな成果を手にした。

レース後半、角田裕毅がピットアウトした直後、両者はターン3で接近戦となった。ローソンは温まったタイヤを武器に仕掛け、果敢にオーバーテイクを成功させた。以降はそのアドバンテージを守り抜き、角田、ランド・ノリス、ルイス・ハミルトンらが長い間DRS圏内に迫るも、ポジションを守り切った。

ローソンは、先にキミ・アントネッリに抜かれた際の反省を活かし、バッテリーを巧みに配分してストレートでの防御を徹底したという。

「角田は新品のミディアムタイヤで、僕よりグリップがあるはずだった。正直、もっと速く追いつかれると思っていたし、彼らが有利だと思って準備していた」
「マックスの走りを見ても分かるように、レッドブルのクルマは速かった。だから彼がいいタイヤで出てきたときは、すぐに捕まると覚悟していた。でも僕らのセクター3が強くて、そこで踏ん張れたんだ。キミに抜かれた時のミスもあって、もう二度とバッテリーを切らさないようにした」

一方の角田裕毅は、勝負の分かれ目はピットアウト直後にあったと振り返った。

「2スティント目、もしあと2メートル早くコースに戻れていたら、ローソンを前に出さずに済んだと思う。それでも満足しているよ。チームは素晴らしい戦略を組んでくれたし、この週末で僕が改善できた部分は大きかった。特にロングランでの改善はチームのサポートがあって実現できたことで、今日は本当にそれが効いた。いい一日だった」

角田にとってもレッドブル昇格後最高の結果となったが、今回はローソンがその前を守り抜き、両者の戦いは観客を熱狂させた。