2024.11.18
ロシアは、F1がレースカレンダーへの復帰を打診した場合、それを受け入れるかどうか慎重に判断する姿勢を見せている。
2022年、ウクライナ紛争の勃発を受け、F1は一方的にソチでのレースを取りやめた。当時、ロシアGPのプロモーター「ロスゴンキ」のトップを務めていたアレクセイ・ティトフ氏は、現在レンニングラード州の最新鋭サーキット「イゴラ・ドライブ」の運営を指揮している。同サーキットは本来、2023年からロシアGPを開催する予定であった。
ティトフ氏はスポーツ専門紙「スポルト・エクスプレス」のインタビューに対し、「我々がF1との関係を断ったわけではない。F1側が我々を離れたのだ。もしF1が復帰を望むのであれば、我々がそれを必要とするかどうか考える」と述べた。
「イゴラ・ドライブでは、国際的なイベントを発展させる明確な計画があった。しかし、西側諸国がスポーツを政治と結びつける方針を採り、現在の状況が生まれた。残念ではあったが、それに固執することなく、自らの活動を進めてきた」と続けた。
ロシア国内のモータースポーツ界も独自の道を切り開いている。F1の撤退以降、「SMPレーシング」は最新仕様のマシンを使用したロシア版フォーミュラ4シリーズを立ち上げた。また、イゴラ・ドライブも国際大会がない中で、国内の関心を高める取り組みを続けている。
「イゴラ・ドライブでは多くの外国製設備を購入しているが、問題は何もない。国際大会があればさらに注目を集めるだろうが、現在は別の分野で関心を引きつけている。我々のモータースポーツの基盤はF1ではなく、独自の特性にある」とティトフ氏は自信を見せた。