
マイアミGP、スプリントレースのピットストップ中に、レッブルのマックス・フェルスタッペンがメルセデスのキミ・アントネッリとピットレーン内で接触した。フェルスタッペンは「アンセーフリリース(安全でない発進)」と判定され、ペナルティを受けた。ホーナーはアントネッリおよびメルセデスに謝罪の意を伝えている。
予想外の豪雨の後、スプリント中にマイアミの路面は急速に乾き始め、スリックタイヤへの交換はリスクを伴う賭けとなった。しかし最終的に多くのドライバーがその選択を取ることとなった。
そんな中、レッドブルは3番手を走行していたフェルスタッペンをピットに呼び入れ、同時にメルセデスも4番手のアントネッリをピットインさせた。ところが、フェルスタッペンがリリースされた先は、ちょうど隣のピットボックスに進入しようとしていたアントネッリの進路上であった。
アントネッリは素早い反応を見せて回避しようとしたが、フェルスタッペンのマシンがメルセデスの右リアに接触。これによりフェルスタッペンのフロントウイングは破損し、「アンセーフリリース」による10秒のタイムペナルティが課された。ただし、幸いにもレッドブルおよびメルセデスのクルーに負傷者は出なかった。

メルセデスチーム代表のトト・ヴォルフは、レッドブルの判断に対して強い驚きを示しSky F1にコメントした。
「もしあれが決勝レースだったら、ものすごく腹立たしいことだよ。でも、あの判断には本当に驚いた。安全性をまったく考慮しない発進だったんだ。全然接触を避けられる距離ですらなかった。誰かがパニックを起こしたんだ。」
ホーナーは予選後、アントネッリに対して謝罪の言葉を述べた。
「スプリントレースの後、あれは本当に厳しい出来事だった。とても残念だった。人為的なミスだった。キミに謝罪しなければならない。そして、こういったことは起こり得る。だけどチームとして、僕らはそれを分析して、どこを改善できるのかを探っていくんだ。」
「判断の差はおよそ1メートル程度の違いだった。そしてアンダーカットの可能性があったし、マシンをできるだけ早くコースに戻そうという意志があった。でもそれは単なる判断ミスだった。それは起こり得ることだ。だけど、この世界では常に学びがあることを示していると思うよ。」