
メルセデスのジョージ・ラッセルが、オースティンでのアメリカGPを終えて、現在のF1がオーバーテイク困難な先行逃げ切りの様相を強めていると語った。ラッセルは決勝6位でフィニッシュし、スタート直後の位置取りがそのまま結果を大きく左右したと指摘した。
「今のF1は“ターン1までのレース”なんだ。予選が極めて重要で、タイヤのデグラがほとんどなく、トップ6の速さの差はせいぜいコンマ数秒の世界だ。だから追い抜きは本当に難しい」
ラッセルは、オープニングラップの混戦で6番手にとどまり、その後は隊列の中で身動きが取れなかったと明かす。
「ターン1を3番手で抜けていれば表彰台だったと思う。でも6番手で抜けて、そのまま6位で終えた」
ラッセルの嘆きは、現行空力規定下で「速さが拮抗するほど、DRSがあっても抜けない」ジレンマを象徴する。彼は改善の余地として、タイヤ特性や空力の見直しによる速度差の創出を示唆した。