マックス・フェルスタッペンがドライバーズタイトルを獲得したものの、2024年はレッドブルにとって激動のシーズンであった。その余波は2025年にまで影を落としているようだ。

セルジオ・ペレスが持ち込んだスポンサー、Claro(ラテンアメリカの通信事業者)とTelcel(メキシコの移動体通信事業者)がチームを離れただけでなく、IntelとPolycomといった大型スポンサーが撤退。さらに、リアウィングに大きくスポンサーシップを表示していた暗号通貨取引所のBybitも、年間5,000万ドル(約78億円)と言われる契約を更新しないことを選択した。

レッドブルはコンストラクターズ選手権で1位から2位に落ちた。これによって得られらるのは、ランキングに応じて割り当てられる風洞実験時間の追加である。

「このような劇的なルール変更が目前に迫っている年において、追加の風洞実験時間は大きなアドバンテージだ。」と、チーム代表のクリスチャン・ホーナーはSkyドイツのインタビューで語っている。

しかし、2024年にホーナーと対立したヨス・フェルスタッペンは、来シーズンについて楽観視していない。

「私は少し懐疑的でいる。レッドブルは、あらゆる状況でより予測可能なマシンを構築する必要がある。2024年の後半を考えると、楽観視することはできない。レッドブルはここ数年、マシンを一貫して速くすることができていない。それなのに、なぜ今年そうなると思うのか?」

彼は、天才デザイナー、エイドリアン・ニューウェイの離脱がチームの問題の鍵であると考えている。

「私はそう思う。彼がチームを離れた後、マシンが改善されなかったのは事実だ。アップデートはもはや意図したとおりに機能しなくなった。チームが崩壊の危機に瀕している理由については、十分に話してきた。この話はここまでにしよう。確かなことが一つある。レッドブルは2025年に大きな課題を抱えているということだ。」

マックス自身も最近、レッドブルが2024年モデルと同様のマシンでシーズンを開始した場合、5度目のタイトルを獲得することはないだろうと認めている。彼の父親は、それがフェルスタッペンの移籍を引き起こす可能性があると言う。

「ああ、何でもあり得る。彼がそこに意味を見出せば、レッドブルに留まることができる。彼の目標は依然としてレースに勝てることだ。もし彼がレッドブルではもはやそれが不可能だと感じたなら、移籍はあり得ないことではない。」