ヘルムート・マルコ氏は、フランコ・コラピントが2025年にレッドブルのレースシートを獲得する可能性を否定的に語った。
ペレスの立場が揺らぐ中での議論
セルジオ・ペレスの成績不振が続く中、彼のレッドブルでの将来には疑問符がついている。カタールGPでマルコ氏は、次のように語った。
「今年、我々はコンストラクターズタイトルを失った。奇跡が起きない限りそうなるだろう。我々の社員はコンストラクターズチャンピオンになったときだけボーナスを受け取れる。だから、多額のお金を失うことになる。
チーム内での信頼を失ったとき、ドライバーにとってその状況は非常に厳しいものになる。」
ペレスの将来はアブダビGP後の会議で決定される見込みだ。
コラピントのレッドブル加入は現実的ではない?
21歳のフランコ・コラピントはレッドブルのシート、あるいはリザーブチームでの役割に関して名前が挙がっている。しかし、マルコ氏は現在のRB所属ドライバーであるリアム・ローソンと角田裕毅がより有力な候補であると強調した。
「我々の車には最高のドライバーを乗せる必要がある。しかし、現時点で最高の候補は自前のタレントプログラムから来ている。プログラム外のドライバーで、我々のドライバーを超えるレベルの者は見当たらない。」
また、コラピントがウィリアムズと長期契約を結んでいる点も、彼の昇格の障害となっている。
マネージャーも認める課題
コラピントのマネージャーであるジェイミー・キャンベル=ウォルターは、ウィリアムズでの最近のクラッシュが彼の評価に影響していると認めた。
「将来が見えないというプレッシャーが原因だ。将来がどうなるのか分からないというのは、ある意味では悪いニュースを知るよりも辛い。」
さらに、ブラジルGPでのクラッシュについても不満を漏らした。
「フランコはこれまで雨の中で走ったことがなかった。彼は雨用タイヤを要求したが、チームからは『とにかく生き残れ』と言われた。」
キャンベル=ウォルター氏は、コラピントがアルゼンチン全体の期待を背負っていることも重圧の一因だと語った。
「彼には一国全体の期待がのしかかっている。それがどれほどの重みか、想像もつかない。」
コラピントの自身の声
カタールGPでイタリアのスカイのインタビューを受けたコラピントは、レッドブルやアルピーヌとの噂についてこう語った。
「分からない。期待しているけど、難しい状況だ。今はそれに集中しているわけではないが、それが自分にとって最も重要なことだ。」
また、最近のクラッシュについて自信を失っていないか尋ねられると、次のように答えた。
「いいえ、自分の能力には自信がある。ラスベガスでは良い感覚があったし、タイムも良かった。しかし、限界ギリギリで走る状況になり、壁に近づきすぎた結果、少しミスをしてしまった。それも学習プロセスの一部だ。」
まとめ
フランコ・コラピントは将来の可能性を秘めた若手ドライバーとして注目されているが、最近のクラッシュやウィリアムズとの契約が彼の評価に影響している。一方で、レッドブル内ではローソンと角田が引き続き有力候補として見られている。今後、アブダビGP後の動向が焦点となる。