ガブリエル・ボルトレートは、ザウバーのチームメイトであるニコ・ヒュルケンベルグが経験に裏打ちされた巧みなドライビングでポイント獲得に導いていることを称賛しつつ、自身もそのレベルに近づこうと学んでいる最中だと語った。

シーズン序盤のオーストラリアGPでは、変わりやすいコンディションの中でヒュルケンベルグが初ポイントを獲得した。そして最近では、スペインGPとカナダGPでも立て続けにポイントを獲得しており、これはザウバーが投入したアップグレードの効果が中団争いで発揮されている証とも言える。

ヒュルケンベルグは上位グリッド外からのスタートでありながら、見事な走りでトップ10入りを果たした。彼の冷静なレース運びと豊富な経験が、確実に結果へと結びついている。

一方で、ルーキーのボルトレートはまだポイント圏に食い込むことができておらず、チームの中団争いを後押しする場面も訪れていない。しかし、彼はヒュルケンベルグの働きを間近で見て多くを学んでいるという。

「ニコが再びしっかりポイントを持ち帰ったのはポジティブなことだと思う」

とボルトレートはメディアに語った。

「前にも言ったけど、彼はマシンの性能以上のものを引き出していると思う。彼は本当に素晴らしいドライバーだし、僕は彼がやっていることすべてに感心している。正直、すごいと思うよ」

「嬉しいのは、僕たちの予選ペースも、レースペースもかなり近いこと。でも彼は、すべてのチャンスを確実にモノにしている。これはやっぱり経験から来るものだと思う。レースの見え方が違うんだよね。僕にはまだその視点がない」

「彼は本当にその点が上手い。だから僕は、彼からそのやり方を学んでいる最中なんだ。彼と同じようにステップを踏んで、僕もチームのためにポイントを獲れるようになりたいと思っている」

ボルトレートは自らも早くポイントを獲りたいという強い思いを口にした。個人としての成長はもちろん、熾烈な中団争いの中でウィリアムズを追う立場にあるチームに貢献したいという願いがある。

ここまでの数戦でも走り自体は悪くなかったが、予選でもレースでも100%の力を引き出せていないと感じている。

「僕たちのシーズン自体は良い内容だったと思う。でもレースの結果という意味では、毎回何かしらの出来事があって、チャンスを活かせていない。そしてこれまでのシーズンでは、マシンがポイントを狙えるレベルになっていなかったんだ」

「唯一ポイントを狙える機会があったときも、それを活かせなかった。それは僕自身のミスもあれば、他の要因もあった。でも、こういうのは誰にでもあることだとは思う。ただ、やっぱりポイントを獲れないのは悔しいよ。だって、チームがあれだけの努力をしてくれているんだから、僕もその分を返したい」

「ポイントを獲るには、まずはトップ12に入る予選が必要だと思う。ニコみたいにスタートでポジションをいくつか上げられれば、ポイントが見えてくるからね」