フェルスタッペンはドライバーズランキングで3位にとどまっているが、仮にメルセデスのラッセル(現在4位)に抜かれても、現在の契約が継続される可能性が高いと考えられている。より深刻な問題として指摘されているのは、レッドブルのコンストラクターズ争いにおいて、フェルスタッペンの最近のチームメイト、セルジオ・ペレス、リアム・ローソン、角田裕毅の誰もが、十分な貢献ができていないという点である。マルコは次のように説明した。

「今のユウキには自信が足りない。だから無理にオーバーテイクを仕掛けて、相手と接触してしまう」

「彼をどうやって安定させるか考える必要があるが、あまり時間がない。次のレースまで1週間しかない」

ローソンは今年、わずか2戦でそのシートを失ったが、現在はレーシング・ブルズで着実に結果を出し始めている。ローソンが再びレッドブルのチャンスを得る可能性はあるのだろうか。

「今さらドライバー交代は意味がない」

とマルコは断言し、ローソンを角田に交代させた判断は正しかったと改めて主張した。

「もちろん正しかった。ローソンも当時は完全に消耗していたんだ。何レースか休む必要があった。今ではワンストップ戦略でフェルナンド・アロンソを抑えて6位を守りきった。あの時点で彼がマックスの隣に立っていたら、持ちこたえられなかったと思う」

角田については、チームとして今後も立て直しを支援していく姿勢を示した。

「イモラでも危険なクラッシュがあっただろう。今はネガティブな出来事が積み重なっている状況だ。ただ、スピードはある。フリー走行ではそれが見えている。でもプレッシャーがかかると、状況が変わってしまうんだ」

多くの専門家は、レッドブルがフェルスタッペンの好みに合わせたマシン開発に傾倒しすぎたことの代償を今まさに払っていると見ている。結果として、他のドライバーにとっては非常に扱いづらいマシンになってしまったというのである。しかし、チーム代表のクリスチャン・ホーナーはそれに反論した。

「2025年型のレッドブルが難しいのは事実だ。でも、そこまで極端ではない。ここ数年、マシンはある方向に進んできた。でも今は、ユウキの自信をシルバーストンに向けてどう立て直すかに取り組まなければならない」

「どうやって彼を支えていくかを考えている。でも2台のマシンの間には大きな違いがある。君たちがしている質問は、僕たち自身もチーム内で自問自答していることなんだ」