セルジオ・ペレスが「誰が隣でも(マックスの横は)厳しい」と改めて語った発言が、角田裕毅の評価にも波及している。レッドブルでの数年を経て、ペレスは“マックスの僚友”という座の苛烈さを再確認させる発言を繰り返しており、今季のリアム・ローソンと角田裕毅の苦闘を引き合いに「クルマは時に手に負えない」と主張した。これにより、彼自身の在籍期のパフォーマンスの価値が再評価されつつあるという文脈だ。
角田については、ペレスが「適応力とメンタリティは備えている」と好意的に語った過去の見解も併記すべきだろう。角田はシミュレーター作業を通じて、フェルスタッペンとは異なるセットアップ志向でマシン理解を深める姿勢を示してきた。ペレスの“誰が相棒でも難しい”という一般論は、角田の挑戦を否定するものではなく、むしろそのハードルの高さを示す補助線になっている。
この発言は“2台でポイントを取り続けることの難しさ”というレッドブルの宿題を改めて可視化した。角田はその現実を背負いながら、予選一発と決勝でのペースに磨きをかけるしかない。ペレスの言葉は挑発ではなく、王者の隣席に座る者すべてへの現実通知だ。次戦以降、角田がどこまでこの期待に応えられるかが注目される。
