
マックス・フェルスタッペンは、来年導入されるF1の新レギュレーションにおいて「メルセデスが優位に立つだろう」との見方を示した。
メルセデス代表トト・ウォルフは、4度の世界王者となったフェルスタッペンを強く誘ったとされるが、最終的に彼はクリスチャン・ホーナーの退任とチーム独自のパワーユニット計画という不安要素がありながらも、レッドブルに残留する決断を下した。
「もちろん、来年は僕たち自身のエンジンを使うことになるから簡単ではない。レッドブルにとって新たなリスクだ。でも彼らはF1に参戦した時もリスクを取ったし、悪くない結果を出してきた」
フェルスタッペンは、2014年にハイブリッド規定導入初年度でメルセデスが圧倒的な強さを見せた時のように、再び彼らが支配する可能性を否定しなかった。
「どうなるかは難しいね。でも僕はメルセデスが前に出ると思う。彼らは常に強いし、常に上位にいるチームだ。最高の企業だと思う。特にエンジン面では彼らが前に出ると思う」
それでもフェルスタッペンは、レッドブルが挑戦に全力を注いでいると強調した。
「僕たちは間違いなく全力を尽くしている。接近できることを願っているけど、正直、どうなるかはわからない」
シンガポールGPの週末、フェルスタッペンはホーナー退任後、ローラン・メキースが指揮を執ってからのレッドブルのパフォーマンス向上について、インタビューで質問を受けた。
変化があったのか尋ねられると、フェルスタッペンは笑みを浮かべてこう答えた。
「ああ、変わったよ。でも誰も知る必要はない」
さらに記者が質問を重ねた際も、彼は静かに答えた。
「うん、大丈夫。気にしてない。僕は何も言わないよ。大事なのはチームがいい結果を出していることだ」
タイトル争いから完全に脱落したわけではないものの、フェルスタッペンは5年連続の王座獲得は難しいと認めている。
「あまり気にしていないんだ。今は他にも考えることがたくさんあって、それも楽しんでいる。サーキットに来てベストを尽くすだけだ。チャンスはあるかもしれないけど、心配はしていないよ」
フェルスタッペンは静かな笑みを浮かべながらも、新時代のレッドブルを背負う覚悟をにじませた。