マックス・フェルスタッペンは、ローラン・メキースがレッドブルF1チームに加わって以来、週末の戦い方が大きく変わったことを明かした。

エンジニアリングのバックグラウンドを持つメキースは、商業的かつマネジメント寄りだったクリスチャン・ホーナーとは異なるアプローチでチームを率いている。近年のF1では、チーム代表にエンジニア出身者が増えており、これまでの流れから大きな転換を迎えている。

フェルスタッペンがメキースの影響について語ったのは今回が初めてだ。昨年は平均的な結果にとどまったモンツァで、今年は見事な勝利を飾り、大きな転機となった。

フェルスタッペンはその変化を、メキースが持ち込んだ新たな視点によるものだと強調した。すでにザントフォールトでその兆しを感じ、モンツァで大きな成果となったという。

「これまで僕たちは、マシンのセットアップにおいて右に左にと試行錯誤を繰り返してきた。極端な変更を重ねていたのは、コントロールできていなかった証拠だし、何をすべきか理解できていなかったということだ。ローランはエンジニアの経験から、エンジニアたちに対して必要な質問を投げかけてくれる。それがとても効果的なんだ」

「さらに、試してきたことからある程度の方向性が見えてきて、それを突き詰めてきた。ザントフォールトではすでに手応えを感じていたし、ここモンツァではさらに一歩進んだと実感できた」

モンツァでの好転が今後のシーズン全体にどう影響するかと問われると、フェルスタッペンは過信することなく冷静な見方を示した。

「まだサーキットごとの特性に左右されると思う。モンツァは低ダウンフォースだから、僕たちのマシンはそういうセッティングに合っている。だからといって、すぐにすべての週末で戦えるようになったわけじゃない」

「ただポジティブなのは、マシンを競争力ある状態にするために何をすべきか、以前より理解できている点だ。この流れを次のレースにもつなげていきたいし、サーキットによって得意不得意はあるだろうけれど、確実に前進できている」