1998年と99年のF1世界王者ミカ・ハッキネンは、14歳の娘エラ・ハッキネンが5年以内にF1へ到達する可能性があると語った。また、2030年までに女性ドライバーがF1の舞台に立つと予測している。

2度のワールドチャンピオンであるハッキネンは、先週末シンガポールを訪れた際、フィンランド紙『イルタ=サノマット』に対し、チャンピオンズ・オブ・ザ・フューチャー・カーティングシリーズに参戦する娘エラが、すでにトップを目指す資質を見せていると語った。

「エラは非常に才能のあるレーシングドライバーだ。父親として言っているのではなく、かつてのトップドライバーとしての目から見てもそう感じている」

ティーンエイジャーのエラは最近、スロバキアでポールポジションを獲得し、決勝で2位に入った。ハッキネンはその成長ぶりを誇らしげに語る。

「彼女の進む方向は間違いなく正しい。モチベーションは信じられないほど高い。彼女は“レーシングドライバーになりたい”という強い意志を持っている。今の彼女はまさに“本物の闘士”だ」

ハッキネンは、かつてルイス・ハミルトンも使用していた「ヒンツァ・パフォーマンス」から専属トレーナーを雇い、エラと弟ダニエルのフィジカルおよびメンタルトレーニングを本格的に行っているという。

「彼らはハミルトンと同じレベルでトレーニングしている。何ひとつ手を抜いていない」

さらにハッキネンは、近い将来、女性ドライバーがF1の頂点に立つ日が来ると確信している。

「2030年までには女性ドライバーが最高峰に到達するだろう。それがエラか、他の誰かかは分からないが、この流れは止められない。この新しい世代のファンの40%は女性だ。モータースポーツはその現実を反映していく必要がある」

父の情熱と確信に背中を押され、若きエラ・ハッキネンの挑戦はすでに始まっている。