
シンガポールGP決勝でバトルを演じたイサック・ハジャーとフェルナンド・アロンソが、レース後に“口撃戦”を繰り広げた。アロンソがハジャーの守りを「不必要なリスク」と批判すると、ハジャーは「彼はグランピー(気難しい、不機嫌)だ」と切り返したのだ。欧州主要メディアもこの一幕を相次いで報じ、週末の“隠れた主役”として注目を集めた。
レース中盤、エンジン系の問題を抱えていたとされるハジャーの背後にアロンソが迫り、数周にわたって攻防が続いた。最終的にアロンソが前に出たが、ハジャーのディフェンスに不満を表明し、「300km/hでのいくつかの動きは境界線上だ」とコメントした。一方で「接触はなかったし、すべて問題ない」とも付け加え、バトル自体は成立していたとの見解を示した。
これに対し、ハジャーは次のように反論した。
僕は相手をコース外へ押し出していない。クリーンに戦ったつもりだ。もし彼がそのファイトを楽しめなかったなら、彼は本当にグランピーなんだ。僕にできることはない。
アロンソはチームラジオや取材で皮肉を交えてハジャーを“レースのヒーローにトロフィーを”と評し、先行を許すべきだったと主張したと伝えられている。これに対しハジャーは自身の防御を正当化し、ルーキーらしからぬ強気の姿勢を見せた。議論の的となったのは“どこまでが許容されるディフェンスか”という境界線であり、近年のF1で繰り返し俎上に載るテーマでもある。