メキシコシティGP予選は、ランド・ノリスが圧巻の1分15秒586で今季5度目、通算14回目のポールを獲得した。2番手はシャルル・ルクレール、3番手はルイス・ハミルトンだった。オスカー・ピアストリは伸び悩んで予選8番手だったが、カルロス・サインツのグリッド降格により7番手から決勝を迎える。ノリスは選手権でピアストリに14点差と迫っており、残り5戦で主導権を奪いにいく構えだ。
ノリスは「勝つためにここにいる」と力強く宣言し、同僚でライバルのピアストリや5番手発進のマックス・フェルスタッペンに圧力をかける決意を示した。マクラーレンは週末を通じて予選・ロングランともに仕上がりが良く、ポールを勝利へつなげる現実味は高いと言える。
一方で、本人は「簡単なレースにはならない」とも語り、スタート直後の攻防、タイヤの熱管理、戦略の分岐点での判断が勝敗を分けると冷静に見立てている。標高の高いオートドローモではパワーユニット効率とドラッグの釣り合いが鍵となり、DRS列の中でいかに主導権を握るかが焦点だ。ポールからの主導権確保、レース中盤のピットウィンドウでのアンダーカット対策、そして終盤のタイヤデグラデーション管理――この三点を完遂できれば、ノリスの「必ず勝つ」という宣言が現実になる可能性は高い。
