マクラーレンのランド・ノリスが、次戦ラスベガスGPに向け慎重な見通しを示した。2024年は6位、2023年には決勝前のクラッシュで戦線離脱している。ノリスはサンパウロ後、「ラスベガスはこれまで得意ではなかった」と述べ、連勝中でも楽観視しない姿勢を示した。長いストレートと低グリップという特性が、マクラーレンにとって弱点になりやすいことも認めている。

それでも、チームは昨年の苦戦を踏まえて低ドラッグ域での効率やタイヤのウォームアップ改善に取り組んできた。公式レポートでも「我々に有利とは言えないが、目標達成の道のりは続く」と記され、弱点を補う準備を進める。ノリスはポイントリードを24に広げたが、ラスベガスではフェラーリやレッドブル、メルセデスの台頭を警戒し、守勢よりも、前に出て取りこぼさない戦いを優先するとみられる。

今季は残り3戦(ラスベガス、カタール〔スプリント有り〕、アブダビ)。タイトル争いの流れを決定づけるのは、市街地特有の温度変化と長い全開区間への適応力だ。ノリスは「勢いは一夜で変わる」と足元を冷静に見据える。ラスベガスでの苦手意識を最小化できるかどうかが、最終盤に向けた主導権維持の鍵となる。