ブラジルGP週末、マクラーレンのランド・ノリスがインタビューで、時にマックス・フェルスタッペンの“開き直り”にも似た強靭なメンタリティを「自分にも少し欲しい」と率直に明かした。問われたのは、勝負所で迷いを断ち切る鉄の意志をどこまで自分が体現できているかという点であり、ノリスはフェルスタッペンの迷いのない姿勢を評価しつつ、勝負勘の出し切り方に学ぶ余地があると認めた。発言は「マックスにはより強い “f***-you” 体勢(身構え、ポーズ)がある」とするもので、今季の接戦が続く中での本音がにじむ。
一方でノリスは、他者の模倣ではなく「自分は自分」であることを重視している。必要以上に虚勢を張らず、等身大のスタイルを武器に昇華させるという姿勢は一貫しており、強者のメンタルを尊敬しながらも同じやり方をなぞるつもりはないという立場。過去にも「勝つにしても自分のやり方で」と語っており、今回の発言はその延長線上に位置づけられると言える。自他の境界を見極めつつ、勝負所の一撃に必要な“押し切る胆力”をどう身につけるか——それがノリスの次の課題となる。

